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209系 京浜東北線・南武線
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209系
JR東日本の新時代の通勤型電車として華々しくデビューした209系も登場から10年が経過し、京浜東北線では0番台は置き換えの対象となった。0番台はTOMIXからのみ発売されていたが、実車に合わせてリニューアルすることになったようである。今回、再リリースとなったのは京浜東北線用と南武線用である。京浜東北線はセットの構成も変更となり、基本セットは先頭車と動力車の3両、増結セットは6扉車を含む中間車4両となり、残りの3両はサハの単品を買い足すことで合計10両編成となる。
209系
外観で最も目立つ変更点は窓ガラスパーツを変更して、窓が開くようになった形状を再現したことにある。実車はここ数年の間に窓の開閉化の改造が行われたわけだが、これは停電や電気系統の破損などの非常時に空調装置が使えなくなると、固定窓のため空気の入れ替えができずに乗客が体調不良に陥るという事態が何度も発生したためである。
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72・73形 旧仙石線色
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73系 旧仙石線色・クモハ73他
国鉄仙石線は20m級の大型車が導入され始めた頃はクリームとオレンジの2色塗りのいわゆる「気動車色」「DC色」と呼ばれる塗装が主流であった。この製品では73系旧型電車の4両セットにそのカラーリングを施し、「旧仙石線色」と題して発売を予定している。
73系 旧仙石線色・編成全体
このセットには仙石線用の行き先方向板シールが付属する。また、当時の仙石線ではタブレット交換の際に乗務員室の隣の窓が破損することを防ぐための保護網が設置されていたので、これを再現するためにエッチングのパーツが塗装済みで付属するとのことで、各自での取り付けとなりそうだ。
仙石線の73系といえば後年のウグイス色をイメージする方も多いと思われるが、そのウグイス色の時代では仙石線独自のありとあらゆる改造が行われており(例)、TOMIX製品を単純に塗り替えるだけでは姿形がかけ離れてしまうため、特別な改造項目の少ない気動車色時代を製品化に選んだものと思われる。
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キハ20系
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キハ20系各種
キハ20系はローカル線で使われた一般型気動車のグループである。これまでの市場ではKATO製の安価な製品が中心であったが、TOMIXからはHG仕様での発売となった。キハ20形やキハ25形をはじめとするキハ20系のほか、寒冷地仕様のキハ22形も一緒に製品化された。単独で編成を組むのも良し、既に発売されているキハ10系との連結するのも良し、長い編成から短い編成までいろいろな遊び方ができそうである。
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コキ5500形
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コキ5500
国鉄のコンテナ車で、1両単位での運行が可能である。そのため、短い貨物列車にも連結され、支線レベルまで事細かな運用が行われた。しかしながら、そのような小規模の貨物はトラックの進出により次第に衰退していった。本線レベルのコンテナ貨物列車には、その後新形式のコンテナ車が登場し始めたため、現在では事業用などのごく少数が残るだけである。
雑多な貨車が連結された往年の貨物列車には必須アイテムといっても過言ではない定番の貨車である。そのため、コキ5500形はKATOと河合商会から発売されているが、TOMIXでも製品化されることで定番貨車の地位を示す結果となったといえる。今回の製品は、コンテナの取り外しが可能なので、お好みで荷物の量を変える楽しみができる。TOMIXらしくコンテナ付きとコンテナ無しの2形態での発売となる。
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レム500形
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レム5000
国鉄時代に全国規模で使われていた2軸の有蓋車で、冷蔵の必要のある品物の運搬を目的としている。それまでの冷蔵車に比べて冷蔵機能を向上させた形式で製造数は1000両を超える規模であったが、JRになる前に消滅してしまった貨車である。国鉄時代の貨物列車を再現するのに好適で、これまでに河合商会からも発売されている。
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その他
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車両以外の情報。
電球色LED
室内照明ユニットのLED版に電球色が加わるとのことである。グリーン車や旧型車両など、車内の照明に電球が使われている車両に好適。
ストラクチャー関連では、近々リニューアルとなるガソリンスタンドが展示されていた。石油会社はENEOS、JOMO、出光の3種類である。
レール関連ではカント付きのカーブレールが発売予定とのことであった。このほか、スラブ軌道のレールなども気になるところ。
ブースの片隅には講談社の週刊「昭和の鉄道模型をつくる」のレイアウトが展示されていた。これはレールと制御機器はTOMIX、車両やストラクチャーはTOMYTECの製品を多用するようである。