がんばれ!城西交通
 

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城西交通バスの事件簿

 城西交通バスとは、西部警察のレギュラーといっても過言ではない路線バスの会社。もいろん架空の事業者である。PART-1の第7話「暴走刑事を撃て」には西部急行バスという会社が、PART-2の第1話「大門軍団激闘再び」には明星観光という会社が、それぞれ出てきた。このほか爆破されたバスには、PART-2の第34話「狙われたシンデレラ」に渋谷プロポーションアカデミーのスクールバス等があった。これらを例外を除くと西部警察に登場するバスといったら城西交通である。城西交通なしには城西地区の交通網は成り立たない(笑)。そこで、城西交通が登場した放送回のレビューをここでは行っている。

■ 城西交通バス初登場の巻

     
  シルバーの車体
  ライトグリーンの帯
  シルバーの車体

 城西交通のバスがはじめて登場したのは爆弾が仕掛けられたときのことである。田町行きの城西交通バスが走行中に、車体後部に仕掛けられた時限爆弾が大爆発したのだ。爆発時、運転士はなんとかバスを止めるべく、路駐しているトラック後部に衝突。無事(?)にバスは止ったのだ。この田町行きのバスには系統が書かれていないので、よくわからないが、とにかく田町行きなのだ。もちろんワンマンバスなので、車内放送も自動だぞ。

 バスの車内についてだが、座席はすべて前を向いているタイプで色はグリーン。ビニールレザーと推定される。また、車体の塗装は一瞬東急バスに似ているのだが、ラインは赤ではなく緑である。

■ 城西交通バス車内で殺人事件の巻

     
  明るいオレンジorベージュ
  濃いオレンジの帯
  明るいオレンジorベージュ

 Part1第88話「愛と炎のメロディー」の回である。あるつながりのある人々が次々と狙撃される。その被害者達のつながりは、どうやら1年前に城西交通バス刺殺事件にて、当時のバスに乗り合わせた人達だという。薬で中毒になった男が、幻覚に襲われて殺人事件を車内で犯してしまった。そのときの運転士と乗客が、何者かによって次々と狙われていくという話である。ちなみに、事件当時の運転士が運転する渋谷〜田町線・田町駅行きのバスは実際に狙撃されるが、無事であった。

 バスについてだが、1年前の事件当時も狙撃されたときも、共に撮影当時の京王帝都バスもどきの塗装である。そっくりだ。しかし、城西交通バスと書かれているので、京王バスではない。車内はすべてロングシートである。薬中毒者が暴れるには充分な広さである。なお、この回では城西交通の営業所が登場しているほか、青葉台停留所が画面に登場している。

■ 城西交通バス、ジャックされるの巻

     
  ホワイトの車体
  濃いブルーの帯
  ホワイトの車体

 PART-1第88話「バスジャック」の時のことだった。そのタイトルが示すとおり、城西交通バスはジャックされてしまう。よりによって明子が乗っているバスだった。例によって渋谷行きです。犯人(坂本兄弟)の狙いはもちろん明子、そして団長である。バスには速度計が0km/hになると起爆装置が作動する爆弾(対気速度計付き爆弾)がしかけられたとの情報が入る。止ることの出来ないバスは80km/hで街を暴走しまくる。暴走中に当て逃げした車の数知れず。城西橋停留所から犯人が乗りこんだとか。

 空き地(兵器工場跡)に追い込み人質を解放するが、明子は残る。最後に本当に爆弾が仕掛けられ、犯人はバスを動かすが、警官隊の一斉銃撃によって意識を失う(死亡した?)。アクセルから足がはなれて速度を失ったバスは、団長明子を助けて脱出した後、ついに停車、大爆発を起こし炎に包まれる。

 今回は当時の都営バス似のバスであった。しかし、ホイールは赤である。随所に丸みをもたしている。このときのバスは富士重工製であることが記されていた。車内の座席はすべてロングシートである。乗客を床に伏せさせたり、乗客を「人間の盾」にしたり、車内を自由に暴れまくるには、クロスシートよりはロングシートのほうが都合が良い。後者扉の上に、行き先方向幕(経由が表示されている)装置が付いているのが特徴。前・中扉タイプで、中扉は引き戸になっている。それにしても、走行中に人質を車外においていくなんて、扉が明いたままでも走ることの出来るバスならでは。

■ PART-IIになっても城西交通バスっ!の巻

     
  シルバーの車体
  濃いブルーの帯
  シルバーの車体

 PART-2第1話「大門軍団激闘再び」。この話の中ではトラックやバスにニトロを仕掛けたと言う情報が入る。まず、放置されていたトラックにニトロが仕掛けられ、発見した警官二名が爆発によって即死すると言う事件が起こる。このあと、明星観光の都内遊覧バスにニトロが仕掛けられる。これは城西交通以外のバスが登場するのははじめて。明星観光バスはオキによって何とか止められた。それにしても、明星観光バスは路線バスと大差は無いようなスタイルである。本来行き先方向幕となる位置に「明星観光」と書かれている。車体は薄緑と濃い青のツートンカラーに朱色の線を加えた塗装であった。扉は観光バスと言うことで、前1箇所のみ。運転士が狙撃された。これまで、西部警察で事件に巻き込まれるのが城西交通だけだっただけに、明星観光が被害に遭うのは異例。

 しかし、このあと今度は路線バスにニトロを仕掛けたという電話が西部署に入る。犯人からの電話によると、都内を走る路線バスは5892台だそうだ。その中の1台に仕掛けたというのだ。そして、乗客の一人が知らずにニトロの入った瓶を倒してしまい、ニトロ入りの瓶はステップに転がり落ち、大爆発を起こす。14名が死亡、8名が重傷となった。そう、ここで被害に遭ったバスはいわずと知れた城西交通バスで、行き先は渋谷駅行き。しかしながら、系統は不明。バスは、東急バス風味だが、線の色は青であった。特に気になる点としては、乗降扉が中央1箇所のみといういわゆるツーマン専用車のスタイルであることだ。ワンマンバスで無いようだ。当時としてもツーマン専用車は絶滅危惧種といっても過言ではなかろう。本来都内を走る路線バスは、前乗り中降りが基本と考えられるだけに、極めて珍しい。

■ 城西交通バス、またジャックされるの巻

     
  ダークグリーンの車体
  ライトグリーンの塗装
  ダークグリーンの車体

 PART-2第31話「1000万ドルの恋人」でのことだ。ジョーが乗ったバスがジャックされてしまう。月島仲町商店街など、街を暴走しまくる。このあと、バスは行方をくらます。人質8人のうち、運転士と乗客の会社員の計3名を残し、バスは爆破されてしまうのだ。あらすじは以下省略。

 今度の城西交通バスは、47系統・渋谷行き。ついに系統番号がついた。見ていて面白いことに気づく。最初暴走しているときと、爆発したバスは前のみ扉がついている(いわゆるトップドア)。しかし、商店街を暴走したときとジョーと江河一家がおろされたときは、前・中扉タイプのバスであった。ナンバーや行き先、それに系統は同じなのに、ちょっと怪しい。撮影用の劇用車は、走行用と爆破用の2台が用意されていたっぽい噂が漂っている。

■ PART-IIIも城西交通バスの巻

     
  ダークグリーンの車体
  ライトグリーンの塗装
  ダークグリーンの車体

 PART-3第27話「銃撃」でも、後半に城西交通バスがジャックされてしまった。前回登場の時と同じような塗装であった。これまで登場するごとに塗装が変わっていた城西バスの塗色だが、これで統一されるのだろうか……。

 今回も47系統であったが、行き先は恵比寿行きであった。どうやら、西部署管内を走るバスは47系統で渋谷〜恵比寿間を走るものらしい。今回の話の中では、元警察官の犯罪グループが逃走に使用し、最終的に日通の営業所内とおもわれるところに突入したところで銃撃されてしまうのである。

 バス窓タイプで、オールロングシートで非冷房とみられる。運転席に「満員」という札が用意されていることから、この路線ではバスが満員になることがあると推測される。都内を走るので運賃は前払い式である。前扉が入り口、中扉が出口で引き戸タイプ。

■ 番外・21世紀の西部警察は城西交通バスではなかったの巻

     
宮崎国際観光 レッド
  ホワイト
  ブルー

 21世紀に復活した「西部警察SPECIAL」(2004年10月放送)では、事件の舞台が宮崎ということで「宮崎国際観光」というバス会社(もちろん架空)が登場。神田正輝さん扮するスズキが率いるテロリストに時限爆弾を仕掛けられるという設定。徳重聡さん扮する橘刑事が乗客を全員降ろして埠頭まで運転、そして大爆発。間一髪のところを爆破から逃れるというストーリーが垣間見られた。ちなみに、この観光ツアーのタイトルは「太陽と緑の国巡り」だそうで、殆ど映らないようなところに細かい設定をしているところが面白い。

 バスのカラーリングは石原プロモーション関係車輌と同じ、白地に赤帯と青帯というもの。撮影のために塗り替えたと考えられる。ところで、車種は1990年代前半の年式の日野ブルーリボンだと私は見ているのだが違うんすかねぇ?

 なお、劇中に都営バス、京王帝都バス、東急バスが映ることもあったが、ストーリーとは基本的に関係ないので割愛。さて、西部急行バス、明星観光バス、渋谷プロポーションアカデミーの送迎バスはどうすっかな…。