しらこばと車輌工場

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フリースタイル・その1「東急8000系地方私鉄譲渡車」

 キットの余りパーツをかき集めて作り上げたフリーランスの車輌。発想そのものに無理があるので、現実には登場しないことであろう。今回の作品は、高校時代に作成したものである。設定はその当時に考えられたもので大半が空想である。

[設定]東京急行、8000系の廃車・地方線区への譲渡を開始

 20XX年、東京急行電鉄では老朽化した8000系と8500系を新型車に置き換えることを決定した。なお、ステンレス車は耐用年数がまだ十分にあるため、地方私鉄への譲渡が行われることになった。

 しかし、20m車4扉車は輸送力が大きいため、譲渡を受け入れる地方私鉄は現れなかった。東京急行では、その打開策として余剰廃車となった中間車2両を改造して2扉クロスシートの展望車輌4両編成1本を試作したのだった。車輌の置き換えを検討している地方私鉄の担当者を長津田へ招待し、説明会を行い、試作車を実際に見てもらうという、手の込んだ企画を立てた。この売り込み作戦は、かなりの苦肉の策ではないかと、一部では囁かれたのだった。

模型画像

 とりあえず、先に車輌の画像をご覧になっていただこう。4両編成1本である。

全景横から

解説

 改造方法は次の図の通り。材料は中間車2両。

中間車の改造方法

 中間車の車体を分割し、1両を2両にする。東武鉄道6050系と同じようなスタイルにする。両端に扉を2箇所配置し、中央部分は完全にクロスシートを設置する。窓は長くとり、展望を良くする。なお、乗務員室を設置するが、7000系の地方線区譲渡用に行った改造と同じ工法を取った。なお、前面は9000系と同じマスクを取り付けて見栄えを良くしている。クーラーは7700系用のもの、台車は8000系と同じ東急TS、パンタグラフはPT42である。

材料・塗装

 材料は、東急8000系を作成した際に余った中間車2両分のボディと、そのほかのキットで余っていた床板、東急7700系を作成する際に用いるクーラーとランボード、同じく余りの9000系マスク、プラ板、東急TS台車、PT42パンタグラフ、カトーカプラーNといったところ。

 基本的にはステンレス車なので銀色であるが、前面と側面の乗務員室の扉まで帯を、扉付近のみ横浜市交通局を思わせる縦帯を、それぞれスカイブルー(秩父鉄道2000系と同じ)で塗装。また、前面は9000系ながらも、上半分を黒く塗りJR205系と一瞬見間違えるような塗りわけにしてある。

特徴

 元は通勤車でありながら、2扉クロスシートであり、着席人員を増やしたことで観光列車や地方線区に用いることが可能となった。もちろん、乗降口付近はロングシートになっているため、通勤時間帯での使用も可能である。

 冷房装置は新規作成して切り繋いだ客室部分に集中させている。この中央の客室部分は天井を低くしてあるため、冷房装置も小型化されたようになり、トンネルが小さい鉄道での運用も可能となる(その割にパンタグラフ部分は低くなっていないのだが)。

 弱冷房車、車椅子スペース、シルバーシート、トイレを設置しており、これらの諸問題はクリアしている。前面には貫通路(非常用)もあるため、地下鉄乗り入れも可能である。

 良いこと尽くしでないのがこのフリースタイルであり、新規作成した中央の客室部分の耐久性や、クーラーの頂上よりもアンテナのほうが高いというおかしな現象や問題も発生している。

そんなわけで、こんな感じ

先頭車
こちらの先頭車にはトイレを設置
中間車
中間車
「シルバーシート」という表現が'90年代…。
先頭車

 電車が可哀想だ、デザインがひどすぎる、構造に無理がある、ふざけるな等、苦情は一切受け付けません。広い心でご覧ください。

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