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秩父鉄道 1000形電車(旧塗装)WIN編

 GREENMAXのキット組み立てのみならず、WIN製の101系をお手軽な改造を行うことで秩父鉄道1000形として仕立てることにした。

実車情報

 元国鉄101系電車で、1991年頃、秩父鉄道が大量に購入、1000形と名前を変え、3両編成で活躍中。101系が私鉄に渡った唯一の例である。JRの101系が絶滅する今日この頃に、秩父鉄道に大量在籍しているのは、性能面やメンテナンスの観点から大変使いやすい車種であったからないかと推測される。秩父鉄道に登場した時は、黄色地に茶帯、前面に「秩父鉄道」と書かれた姿であった。現在では塗装がさわやかなものに変更された上、埼玉県からの補助金を受け、両先頭車のみ冷房化されている。

路線紹介

 秩父鉄道は、埼玉県内に鉄道路線を持つ明治32年設立の民間鉄道会社(私鉄)である。羽生〜熊谷〜三峰口間の71.7キロの秩父本線のほか、武川〜熊谷貨物ターミナル間の貨物線7.6キロも保有している。駅数は全部で38駅である。中小私鉄でありながら、旅客輸送と貨物輸送を共に扱っている。旅客輸送は国鉄や都営地下鉄から払い下げ車によって行われている。かつては自社発注の電車が用いられていた。貨物輸送では石灰石やセメントなどを長編成の貨物列車で運行している。また、蒸気機関車「パレオエクスプレス」の運行はSLファン、鉄道ファンでなくても魅力ある列車となっている。埼玉県北部の景勝地「長瀞」「秩父」を沿線に控えており、観光事業にも積極的である。花見やハイキングなどの季節イベントを企画したり、荒川上流での長瀞ラインくだりや宝登山ロープウェイの運行にも携わるなど、多彩な顔を持つ鉄道会社である。他社からの乗り入れは現在では西武鉄道からの列車のみであるが、かつては東武鉄道東上線や国鉄からも臨時列車の乗り入れが行われていた。

■関連本をさがす:『秩父鉄道の100年―保存版』、『秩父鉄道新風土記

編成図

クハ1200 クハ1200 デハ1100 デハ1100 デハ1000 デハ1000
クハ1200 クハ1200 デハ1100 デハ1100 デハ1000 デハ1000
クハ
1200
(Tc)
デハ
1100
(M)
デハ
1000
(Mc)
← 羽生・熊谷 影森・三峰口 →

多少の改造は受けているが、旧塗装の頃は101系そのもの姿を保持している。

製作記事

 今回は、WIN製の101系にGREENMAX製のパーツやステッカーその他を用いる改造を行っている。テーマは、極力手間とお金をかけずに作成することである。そのため、動力ユニットは入れていない。

材料

種車紹介

WIN製101系カナリヤ

 WIN製の101系。そのままの状態ならば、大昔の山手線、ちょっと昔の中央総武線、南武線、鶴見線などの再現が可能である。車体の形状はTOMIX製の103系と近似している嵌め込み式である。ヘッドライトやテールライトの点灯はない。床板はTOMIX製に酷似しているが、台車はGREENMAX製品を嵌め込むことになっているアイデア製品。

分解/加工

分解中

 先頭車は加工ならびに塗装が必要になるため、床板 → 側面窓ガラス → 前面と妻面の窓ガラス → 屋根板の順に取り外し作業を行う。

車体加工中

 デハ1000になるクモハ100は本来、ジャンパ栓受けが無いので削り落とす。ヘッドライトの縁は目立つものではないが一応削り落とし、GREENMAX製101系キットに入っているシールドビーム用のパーツを取り付ける。

 また、これにあわせて前面の窓ガラスパーツのヘッドライト部分も切り落とす。そのままだと嵌め込むことができない。

屋根加工中

 屋根は秩父鉄道のアンテナを取り付ける。これもGREENMAX製101系キットに入っている。ここで気付いたのはWINの製品は信号炎管すら付いていないのね…。こだわる方は信号炎管のパーツをKATOのASSYパーツあたりからどうぞ。私は無視して作業続行。

 床板については、先頭部はTOMIX製のボディマウント式のTNカプラーを取り付ける程度。台車であるが、先頭部の台車はTNカプラーの取り付けに伴い、カプラー部分を切り落とす。また、妻面になる台車はアーノルドカプラーからKATO製のKATOカプラーA密連形に交換。

塗装

 シールドビーム化したヘッドライトとその周辺、ジャンパ栓受けを削った跡については黄色5号で塗装が必要である。手をかけたい方は一旦塗装をすべて落として行ったほうが良いかもしれない。

 屋上機器は、ベンチレーターのみ灰色で塗装。本来は、屋根板もダークグレーで塗装したほうが良いだろうが、今回は省略。

 なお、色差しについてだが、Hゴムもサッシの表現はすべて窓ガラスパーツに最初からなされているので作業不要である。

ステッカー

ステッカー貼り付け作業

 GREENMAXの101系キットのステッカーと、CROSSPOINTの秩父鉄道1000形キットのステッカーをそれぞれ組み合わせて貼り付け、装飾していく。行き先方向幕の種類は、後者のほうが多いのでいろいろ楽しめる。帯のステッカーを切り抜く際には定規は必要である。できれば金属定規のほうが良い。

 本来は妻面も帯が入るのだが、このステッカーは妻面の分が入っていないので省略する。気になる方は、同じステッカーが余っているようであればそれを用いるのが良いだろう。

表面保護、その他

 色差し、ステッカーを貼りつけを終えたところで、表面保護としてクリアを吹き付けるのが妥当。しかし、今回はこの作業は省略した。クリアの吹きつけを行ったら、すべてのパーツの組み立て作業を行う。付属のテールライトレンズの取り付けも忘れずに。

作品画像

組み立て完了

 パッと見た感じの印象は良さそう。

実は2本あります。

 同じものをもう一本作成。秩父鉄道の車輌が増えた。

 結論から言うと、塗装や色差しの手間が省けて、とてもお手軽に作成はできた。しかし、WIN製品自体がそもそも高いので、「安上がりにでできた」とは言えない。やっぱりGREENMAXのキット組み立てでも、WIN製品のお手軽改造でも、好みの方法で作ってみるのが良いようだ。

 秩父鉄道1000形が一気に出揃ったところで、こちらのおまけもどうぞ。

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