テレビ東京で放送されている「音楽通信TOP30」という番組を見た時、富澤一誠さんの存在に気づいた。ちょっと失礼な言い方かもしれないが、どこから見ても、いたって「ふつうのおじさん」にしか見えないのだ。「どこかの大学の教授であろうか?」と、ちょっと不思議に思ったのが、私の富澤さんに対する第一印象だった。しかし、番組で音楽に対して解説をしている富澤さんは「ふつうのおじさん」ではなく、「音楽にやたら詳しいおじさん」だったのだ。なんでそんなに音楽、特にジャパニーズポップスに詳しいんだッ!!
テレビ朝日で日曜日の深夜に放送されている「Mの黙示録」では、「音楽評論」というコーナーがあり、日本の音楽シーンを様々な角度から検証している。そのときそのときに、日本国内で流行している音楽の特徴や傾向、社会、文化、経済といった様々な事象との関連などなど、検証をするための文責項目は多岐にわたる。
音楽についてこれだけ語ってしまう、そんな姿がカッコイイと思うわけである。だけど、音楽について、好きなものだけ知っていれば音楽評論家にはなれない。幅広い音楽に関する知識を持った上で、様々な音楽を聞き、多角度から音楽を見て、初めて音楽評論家という肩書きを持つことができるんだろうな、と感心してしまう。今、とても尊敬してしまう人物のひとりである。
(2001.11.22.執筆)