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JR東日本 マヤ34-2002・高速軌道試験車

マイクロエース 品番:A0300 マヤ34-2002 高速軌道試験車

 2003年夏、MicroAceより高速軌道試験車であるマヤ34シリーズが発売された。これまで、“客車”は基本的に買ったことがなかったのだが、マヤ34-2002に限っては2000円というお手軽価格であったため、ついつい購入してしまったという代物である。

実車について

 このクルマは一体何に使うんですか?この列車が来たときは乗れるんですか?

 滅多にお目にかかることはないが、実際に目の前で見たらなんだかよくわからないのが試験車である。なんだ、乗れないじゃねーか、貨物列車と同じか?などと思わずに。軌道の状態を検測して、安全に列車が運行できるかどうかを見張ってくれるのがこの“マヤ”なのである。いわゆる縁の下の力持ちである。俗称はマヤ車、マヤ検、マヤちゃんなどである(最近の言い方をするとマヤヤか?)。

 このマヤ34という客車(試験車)は国鉄時代に製造され、2003年現在日本全国に8両が在籍していて、そのうち3両がJR東日本に継承・所属している。機関車やクモヤ143などに牽引されて、エリア内を走行し測定を行なっている。走りながら線路の歪みとかを調べてしまうのだからさぞかしムズカシイ測定機械を積んでいるんだろうなぁ…。と、なんだかんだ言って、一般人にはあまり縁のない試験車であり、正直なところ私もよく知らない。これ以上詳しいことを知りたい方は、Googleで検索してみるか、私の友人であるよしのりさんのサイトをご覧になっていただきたい。

模型概要

 同車はマヤ34の中でも塗装が明るい色に変更されたいわゆる更新車を再現している。ほかのマヤ34が“ちょっと変わったブルートレイン”のような色合いであることにたいし、白を基調として水色と黄色を配した車体はイメージが大きく変わる。

 測定機器の関係で、不規則な並びをしている窓の配置はしっかりと再現されている。特に車体からちょこっとはみ出た測定窓は立体的に作られており、いかにもここの窓からなにか測定をやっているんだろうなと思える。床下に目を向ければ、台車が3組装備されている。いずれも軌道の測定機器を取りつけてある特殊な台車である。模型では、前後の台車から集電を行ない、走行中はON/OFFスイッチ付きのテールランプが点灯できるような仕組みになっている。当初は反射板が付く予定だったのだが、それは見合わせとなったようだ。

 気になるのは、室内灯は取りつけられる構造になっているのかということだ。分解をしていないのでわからないが、窓から内部を覗く限りでは、TOMIX製品の室内照明ユニットを設置できそうな穴が二つモールドされている。

 カプラーは基本のアーノルドカプラーを装備しているが、実車同様の「双頭式連結器」を再現したダミーカプラーが用意されており、お好みで交換するのが良いだろう。双頭式連結器とは、測定する路線によって牽引する車輌が機関車だったり電車だったりするのだが、これらを問わず連結ができる連結器のことである。

模型画像

 下記が同車の画像である。写真が小さいほうは、反対側から撮影したものである。いずれも線路に通電をしており、テールライトが点灯する状態にしてある。一部の鉄道模型誌では「テールライトは片側のみ点灯」なる記述があったが、見ての通り両端ともテールライトは点灯するようになっている。

マヤ34-2002マヤ34-2002

評価

 先述したとおり、私はマヤ車について良く知らないので細かい箇所の再現について、何がエラーなのかはわからない。ただ、一通り観察してみたが、塗装や印刷の乱れがあるわけでもなく、非対称なボディの再現や、ベンチレーターやクーラーなどの屋上機器など、MicroAceらしい相変わらずの芸の細かさは大変良い仕上がりだと思う。

 実を言えば、このマヤ車は当初買うつもりはなかったのだが、製品の出来が予想外に良かったため、思わず衝動買いをしてしまったのである。市場でも売れ行きは好調なようで、今の内にGet's!!(ダンディ坂野風)しておかないと手に入らなくなりそうな気がしただけに、今回の購入は正解だったと思う。持っていて損はない一品といえよう。この調子でスヤ50も製品化してくれると楽しそうだ。

補足事項

 今回のMicroAceによるマヤ34シリーズであるが、マヤ34-2002以外の20072010は“レールクリーナカー”という仕様になっている。これらは特殊なクリーニング台車で線路を磨いて、通電状態を良好に保つための保守用車として使うことを目的としているようだ。マヤ34-2007は単品、マヤ34-2010タイプはDE10とのセットとなっている。私はレールクリーナカーになっているほうはいらないかな。ノーマル仕様を出してくれれば買うかもしれないが。

 さて、マヤ車は自走ができない客車であるから、何か牽引してくれる機関車ないし電車が必要だ。牽引電車として有名なところでは、GREENMAXからクモヤ143形電車が塗装済みトータルキットとして発売されている。最近店頭ではあまりみかけないが、思いきってこれも購入・作成したほうが、さまになるかもしれない。

追記('04/10/07)

 GREENMAXクモヤ143形電車キットを、2004年8月に開催されたJAMにて入手したので作成した。

クモヤ143での牽引 クモヤ143での牽引

 見ての通り、様になっている。

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