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シーサイドライナーヨコスカとは?
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1986年、横須賀線末端区間(逗子-久里浜間)においてフリークエントサービスと輸送力の適正化を行う計画が持ち上がり、これに先立ち大船工場では101系2連を改造した試作編成が作られた。試作編成として生まれ変わったのは、武蔵野線を引退したあとの101系1000番台のうちのクモハ101-1015+クモハ100-1015の2両であった。
結局のところ、該当区間は113系がそのまま使用されることになり、シーサイドライナーヨコスカは活躍することなく終わった。この編成はこのあと大船工場の入れ替え車となったそうだ。
MicroAce では、そのシーサイドライナーヨコスカが実際に活躍している姿を想定したセットを製作、JAMコンベンション特製品として発売したのだった。
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セット内容
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セットに関する大雑把な説明。
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セットの写真
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いたって普通の6両セットである。後述の通り、関西線色と事実上同じ編成なので、ウレタンの形状はまったく同じものとみられる。
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付属シールの内容
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想定路線 |
行き先方向幕 |
山手線 |
山手 |
京浜東北線 |
蕨 |
汎用 |
東京 |
横須賀線 |
横須賀線 |
横須賀線 |
横須賀-久里浜 |
大船工場 |
大船工場 |
汎用 |
普通 |
付属のシールに収録されている内容は、101系茶色タイプ編成セットと共通である。山手線や横須賀線といった実用的なものの他に、MicroAce本社のある「蕨」行き、シーサイドライナーヨコスカが誕生した「大船工場」など、遊び心が満載されている内容となっている。しかし、どのように使えば良いのか…。
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編成図
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クモハ 101-1015 (Mc) |
モハ 100-1015 (M) |
サハ 101-1204 (T) |
サハ 101-1201 (T) |
モハ 101-1014 (M) 動力車 |
クモハ 100-1015 (Mc) |
大船工場で試作されたときは2両編成だったが、このセットでは本番での活躍を想定しての6両編成となっている。基本的な編成は、MicroAce製101系関西線セットと同じ両端がユニット、編成中央が付随車となっているものである。実質的に武蔵野線で使用されていた編成と同じである。
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製品画像
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ジオラマレールの直線レール2枚を用いて、走行風景のようなものを撮影してみた。正面のヘッドマークである「シーサイドライナーヨコスカ」の文字は印刷済みである。
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車体は、クリーム色みたいな白地に濃紺帯と赤帯を配しているもの。これとほぼ同じ配色といえる塗装が105系(仙石線)で用いられているが、帯の周り方がちょっと違う。
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総評
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同社製品の101系とは基本的に仕様は同じ、塗装変更製品である。基本的には塗装は綺麗であるといえるが、イベントに間に合わせるために突貫で作成したのではないかとみられる塗装の斑が見えているところがある。購入前、写真で見たときはヘッドライトをシールドビーム2灯化したものとして発売されるのだろうと思っていたのだが、実際に購入してみたところ、ヘッドライトはこれまでと変わらない1灯式で、シールドビームのように見せかける塗装をしているようだ。ちょっとがっくりである。
せっかくならば、101系1000番台として、武蔵野線仕様のセットを新たにラインナップに加えて欲しいかもしれないと思うところだ。その際、ヘッドライトは原型1灯でも良いが、シールドビームになっていても良いかもしれない。
そして、JAM会場では定価15,000円で販売されていたのだが、2003年9月に入ってから、新宿さくらやホビー館や楽天市場で同製品が発売されており、会場限定という意味合いに矛盾が生じている。
GREENMAXの101系キットに入っているシールには、シーサイドライナーヨコスカのヘッドマークが収録されている。実際にGREENMAXキットを用いて、シーサイドライナーヨコスカを作るとなると、帯の塗装を行うことに多少の覚悟が必要である。塗り分けが苦手な人はMicroAce製品を購入してみるのも良いかもしれない。
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余談
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「シーサイドライナーヨコスカ」と、カタカナで書くところを見ていると、昔の歌を思い出した。Mi-Keが歌う「ブルーライトヨコスカ」である。「クイズ!世界はSHOW by ショーバイ!!」のエンディングテーマだった。決して、「ブルーライトヨコハマ」ではない。