しらこばと車輌工場

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昭和図書

 昭和図書株式会社は小学館や集英社に代表される一ツ橋グループの物流企業で、本社は東京都千代田区にある。同社には毎日、印刷・製本会社から数多くの書籍が集まり、そしてここから取次会社へ配本が行われている。まさに書籍が行き交う動脈といっても過言ではない。

 埼玉県越谷市の流通団地には「越谷物流センター」がある。同社では越谷物流センターと新越谷駅東口(南越谷駅南口)の間に、社員送迎バスを自家用車で運行している。流通団地にはグローバル交通が特定バスを、飯島興業が路線バスをそれぞれ運行しているが、それとは別に自社で送迎バスを運行しているところからも、従業員数の多い規模の大きい事業所であることが伺える。

【自家用】日産ディーゼルUA+富士重新7E

日産ディーゼルUA+富士重新7E
撮影日:2007/07/06 越谷貨物ターミナル入口交差点付近
日産ディーゼルUA+富士重新7E
撮影日:2007/07/06 越谷貨物ターミナル入口交差点付近
※自家用車のため画像の一部にぼかし処理を施しております。

 2001〜2002年頃に新車で導入されたと推測される従業員専用の送迎バスで、自家用車である。南越谷駅前に乗り入れるバスの中では唯一の7E車体のバスとなっている。

 車体は富士重工業製の新7E、足回りは日産ディーゼル工業製のUAとみられる。扉は前・中の配置で、中扉は引き戸となっている。最近では珍しくなったツーステップ車となっている。客用窓は逆T字となっている。屋根上には何もなくすっきりしており、必然的にエアコンは内蔵と考えられる。調べてみると、このバスと近い仕様の車両が、西東京バスに特定輸送用として2台(社番:特定29、特定30)が在籍している模様だ。

 外観の特徴であるが、7Bではなく7Eのため、方向幕が設置されている点がポイント。前面、側面、後部全てに「昭和図書(株)」と表示されているが、可動式かどうかは不明である。フロントガラス、運転席サイドの窓、前扉を除いてスモークガラスとなっていて、車内の様子は外からは見え難いようになっている。一瞬、路線バスと見間違えそうな仕様であるが、良く見ると違うということがわかる。

日産ディーゼルUA+富士重新7E
前扉周辺
日産ディーゼルUA+富士重新7E
中扉周辺
日産ディーゼルUA+富士重新7E
後部周辺(拡大)
(3枚とも)撮影日:2007/07/06 越谷貨物ターミナル入口付近

 車体色はクリーム地に赤色と茶色の2本の帯が配してあり、暖色系にまとめられている。上記の拡大写真をもとにして帯の塗り分けのポイントをまとめると次のようになる。

  • 帯は車体後部に向かって太くなるが、赤帯の上底の高さは変わらない
  • 2色とも後部で分岐して交差する
  • 後部で上に向かって伸びる赤帯は短いのに対して茶帯はサッシの下底に到達している
  • 茶帯は側面にしか入っていない
  • 茶帯の末端は後バンパーと同じ太さになっている
  • 前バンパーと前扉の間にも茶帯が入っている
  • 扉部分では車体断面にも帯が入っている
  • バンパーは前後共にクリーム色である

 側面の「Showatosyo」というシンプルなロゴを良く見ると、ヘボン式と訓令式を混在させたデザインとなっている。

 個人的に思うに、窓のサッシが黒塗りであれば、スモークガラスと相まってさらに引き締まったかもしれない。

【自家用】日野ブルーリボン

日野ブルーリボン
撮影日:2001/04/02 新越谷駅前通り
※自家用車のため画像の一部にぼかし処理を施しております。

 先代の送迎バスで日野ブルーリボンとみられる。車体は白と青のツートンカラーであるが、ドア部分とその上部は青に塗られている。正面右側にも縦の帯が入っている。社名の表記やロゴが無いが、方向幕を見ると「昭和図書(株)」の他に小さい文字で「芳栄堂」と「高野商店」という会社名も書かれており、3社合同で運行していたものと推測される。2001〜2002年頃に先述の新7Eに置き換えられて姿を消したようだ。

 初めて見かけたときは路線バスかと思ったが、ナンバーが白いので自家用車であることを認識した次第である。ネガを探したものの、このバスを撮った写真はこれ1枚のみであるため、反対側やリアの部分の塗り分けはどうなっているかはわからない。

 当時は新越谷駅のロータリーの中央にあるバス用の島を発着場所としていた。その島は二つくらいあったが、一日一便しかない東武バスの柿ノ木二区行き(2003年4月廃止)と同じ島であったような気がする。

 THEバスコレクションで形状が近いものとして、“第2弾”に含まれる日野HU/HT・仙台市交通局、“都営バス日野ブルーリボンHU/HTセット”に含まれるA530号車が考えられる。いずれかの塗装変更でお手軽に模型として再現が可能かもしれない。

参考文献・参考サイト

 このページの作成にあたり、下記のサイトを参考資料とした。

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