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閃き
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製作当時、私の周囲にはどういうわけかヨコハマな人々が何名かいた関係で、関内や石川町近辺の話題や、横浜市営バス、横浜ベイスターズといった、横浜の話題が溢れていた。そんな最中に、次は何を作ろうかと思ったところで、横浜市営地下鉄の1000系の側面のドアと窓の配置が、ある会社のある電車に良く似ていると錯覚したことで、製作を決意したのであった。
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資料集め
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図書室にて鉄道趣味雑誌のバックナンバーをいくつか見るなどして、1000系についての大まかな特徴を把握して製作に着手した。このとき、実車は見たことも無ければ、乗ったこともなかった。いかに、不十分な資料集めの上に無謀な計画であることがよくわかる。
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材料、組み立て
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まず、特徴ある前面は静岡鉄道1000系のマスクを使うことにした。これは、東急7000系キットに入っているおまけである。秩父鉄道2000系や弘南鉄道7000系を作ったときに余ったパーツである。そのままではもちろん使えないので、急行灯を削り取り、ヘッドライトを埋めたほか、貫通扉用に中央部分をプラ板で埋め、正面左側の窓を上下方向に拡大した。
車体は、京成3500系キットを利用した。4両セットを2箱使用している。妻面は、連結した際に矛盾が生じないように組み合わせることが肝要である。なお、1000系は開業当時は3両編成で走っていたこと、1977年に輸送力増強で5両編成となったことなどを踏まえ、3両ないし5両編成の連結も可能な組み合わせで妻面をそろえる。客窓は、一段降下式であるため、キットにあるサッシの一部は削る。
屋根板にある彫刻は全て削り取る。次いで、写真で見たように、厚さが1mmのプラ板を適当に切って組み合わせる。クーラーにあたる部分と、モニタにあたる部分の違いは、全て写真を見て勘で大きさを決めることにした。よって、かなりデタラメである。
床下についてはまったく未知の世界である。そんなわけで、編成図を参考に、京成3500系用の床下機器をそのまま取り付ける。また、台車についても同様に調べていなかったので、“線路幅が同じ神奈川県の私鉄”という全く以って根拠のないの理由で、THタイプを選択。
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塗装
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側面のドアは青色に塗装されている。文献によれば、この青は「コバルトブルー」であるので、まったく同じ名前を持つMr.COLORのコバルトブルーのスプレーをそのまま使用した。これといって違和感がないと思われるので、色の選択は問題はなさそうだ。しかし、食いつきが悪く、たった6両編成なのにスプレーを2缶も使用したことはあまり経済的ではなかった。
その他、ステンレスにはGM鉄道カラーの銀、屋根上はクーラーなども含めて全てダークグレー、床下は灰色という組み合わせとしている。
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その他
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車番がわからないため、それらしい車番のステッカーないしデカールを貼り付ける作業は見送っている。また、横浜市のマークや行き先方向幕も用意がないため、取り付けてはいない。さらに、前面の特徴のひとつと言っても過言ではない丸目ヘッドライトとテールライトには穴はあけてあるものの、レンズを装着していないため、少々不恰好になっている。そして、屋根のカーブは実車がほぼ直線であることを踏まえると、少々異なる。これらの点は将来的に改良する必要がありそうだ。
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編成図と作品画像(側面中心)
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編成図はおそらく次の通り。
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1006 (Tc) |
1005 (M) |
1004 (M) |
1003 (T) |
1002 (M) |
1001 (Mc) |
← あざみ野・新横浜 |
戸塚・湘南台 → |
各車の画像はこんな感じ。
◆ 1006(Tc)
あざみ野側を向いている先頭車のつもり。
◆ 1005(M)
模型では各時代の運用を考慮して、この車両に動力を備えている。
◆ 1004(M)
床下機器の向きなどは少しは考慮したほうがいいかもしれない。
◆ 1003(T)
5両編成時代を再現する場合には連結しないかも。
◆ 1002(M)
3両編成時代を再現する場合には連結しないかも。
◆ 1001(Mc)
湘南台側を向いている先頭車のつもり。
ここまでご覧になっていただいてお分かりのように、細かい箇所をかなり省略している。またの機会に作るとすれば、実車を良く調べることが肝要であろう。特に、客窓の数が京成3500系のままであり、実車と明らかに異なるわけで。