しらこばと車輌工場

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弘南鉄道 弘南線 7000系

 東急7000系ボディがマイブームになった頃。

はじめに

 秩父鉄道2000系を作った後、この東急7000系の車体がマイ・ブームとなり、他の会社に移籍したものも作りたくなってしまった。秩父鉄道以外は、中間車を先頭車化するという改造を行っており、車体の切り継ぎなどのちょっとした改造が必要になる。まだまだ練習が必要な私には、これらにも挑戦してみようと思い、転属先の会社線バージョンを作ることにしたのだった。

 そこで選んだのが弘南鉄道。これは青森県を走る私鉄である。原型の先頭車と、中間車改造の先頭車が共に在籍している。見たこともなければ乗ったことも無い弘南鉄道ではあるが、作ってみたいという衝動に駆られて作ることにしたのだった。

今回の節約

 GREENMAXの動力車は正直言って値が張り、弘南鉄道用としてもう一両分動力車を買う資金がなかった。そこで、秩父鉄道と同じパイオニア台車であることに目をつけ、使いまわしをすることにしたのだった。秩父鉄道と弘南鉄道を同時に走らせることはまずないと考えたことによる。

製作記事

 今回は、素組みとなる原型車(7000型)の製作と、切り継ぎなどの加工が必要な改造車(7100型)の二つにわかれる。

原型車(7000型)の製作

 まず、原型の先頭車である7000型は、難なく組み立てることが出来た。しかし、塗装については秩父鉄道2000系製作時と同様の失敗をしてしまった。塗装がはみ出してしまったのである。東急7000系として作るときと同じように、赤帯を前面にだけ施すのだが、それがうまくいかなかった。ステンレス車の塗装には研究が必要である。

改造車(7100型)の製作

 改造先頭車は、中間車側板の一部を切り取り、そこへ運転室部分パーツを切り継ぎするという改造作業を行う。これに、改造先頭車の前面マスクを取りつけます。福島交通、北陸鉄道、水間鉄道の車輌を作る際も同様である。この改造車用マスクの窓配置は東急9000系や1000系などと似ているが、非貫通である上に運行番号窓が無かったり、形の異なる行先方向幕窓が用意されている。この、行先方向幕窓は、福島交通の車輌を作る際に使うが、弘南鉄道には必要ない彫刻なので、塗装の前に削ることになる。

 側板を切り継いだ箇所には隙間ができてしまう。そのため接着剤を流し込み、隙間を埋める。本来はパテなどを使うべき所であるが、当時はパテを買う予算すらも無かったので、接着剤で代用した。

 原型先頭車と同様に、前面にのみ赤帯を吹き付ける。なお、運転室の窓周りは黒く塗装するものと、窓枠のみ黒くするものの2パターンが存在しているのだが、面倒なので、窓回りはすべて黒く塗ることにした。このとき使用したのは黒の油性マジック「マッキー」であった。塗料すらケチっている実状である。

 塗装はまぁまぁの出来となったのだが、切り継ぎをした部分は接着剤がはみ出すなどして汚い仕上がりになってしまった。

完成

 2両編成の電車が2編成完成したが、出来が良いものとはいえない仕上がりになった。またそのうちリベンジをすることになるだろう。ちなみに、2両編成はとても小回りが利くため、小さなレイアウトでの運転に用いるのに適しているほか、脱線した時の復旧や、片付ける際は楽である。とはいいつつも、あまりの出来の悪さに、我が家では休車状態にあるのが実状である。

作品画像

全景
デハ7150

デハ7150

 中間車に運転室を取りつける改造を行った車輌。弘南線で運用されているものを再現。

デハ7100

デハ7100

 同じく中間車に運転室を取りつける改造を行っている。上記のデハ7150の相方である。

デハ7020

デハ7020

 原型先頭車。弘南線で運用されているものを再現。

デハ7010

デハ7010

 原型先頭車。上記のデハ7010の相方である。

連結してみました

連結してみました。

 弘南鉄道には乗ったことが無いので、現実の運用では4両編成となることがあるかどうかは知らない。取り敢えず、連結することもできるようにしてある。

その後

 さて、弘南鉄道を作ってからしばらく経ってからのことではあるが、実際の弘南鉄道で、正面衝突事故が発生。怪我人が多数出た事故で大変痛ましいものであった。不謹慎ながら、このときテレビを見てビックリしたのは、模型で作った車両とは塗装が全く違うということである。改造先頭車の車両が事故になったようなのだが、帯の塗装が赤ではなく青。しかも、側面にも2本の帯が塗装してあった。そして、行先方向幕の位置には、区間が書かれた板が取りつけられているのである。さらには、弘南鉄道のロゴも新しいものだった。どうやら、GREENMAXの箱に入っていた改造説明書は少々古いものであるようだ。このニュースを見た後、また弘南鉄道を作るときは、青帯に変更された車輌を作ることにしようかな、と思った次第である。弘南鉄道の新しいロゴがデカールに加えられていれば、の話である。そしてまた、模型を作る際には実物の取材が必要であると痛感したところでもある。

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