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材料
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プラ板が必要であること以外は、東急7000系を作るときと何ら変わりが無い。
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改造事項
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秩父鉄道2000形の製作では、若干の改造が必要である。埼玉県北部・秩父地域の冬場はとても寒いことから、実車には貫通路に扉を設置するという工事が施工された。これは、国鉄(JR)211系の1000番台が半自動ドアになっていることと条件としては一緒である。模型でもこれを再現する為にプラ板を切って、車端部妻面に取りつけることになっている。プラ板が手持ちでなかったため、厚紙を切って貼りつけるという手段をとることにした。
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加工
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続いては、東急7000系を作る場合に必要な作業である。キットに入っている屋根板は4枚とも共通の彫刻が施されている。これは製作する車両に合わせて、パンタ台を削ったり、通風口用の突起、それにアンテナ線を削ったりしなくてはならないのである。全ての屋根に必要な加工であるため、少々面倒である。側板を取り外す時には、床下方向へ伸びる謎の突起部分を誤って切断しないように気をつけねばならない。東急7000系の特殊な部分である。以上の事に気をつける。
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塗装
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今回は、塗装を行ってから組立をする事にした。私にとっては塗装のほうが問題である。基本的には屋根、車体、床下の3部構成の状態にしてある。屋根はグレー、床下は黒と、単色塗りなので問題無しである。車体は銀色に塗って、スカイブルーの帯を前面に塗装しなければなりません。車体を銀色に塗って、顔は銀色に塗った後、マスキングテープで帯の部分を残し、そこへスカイブルーを吹きつけることにした。
実は、これが失敗の元なのであった。銀色の塗料は他の塗料をはじく性質があるため、せっかくマスキングをやったつもりでも、弾かれて塗料の乗りが悪い上に、車体とマスキングテープの隙間に流れ込み、汚くなってしまったのだ。
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組み立て
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このあと、塗装が乾いた所を見計らって、組み立て作業である。それぞれの部品を向きを間違えないように接着する。また、接着剤がはみ出ないように気をつけねばならない。せっかくの塗装が接着剤によって剥げてしまうからだ。
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デカール
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接着剤が乾いたあとに、デカールを貼りつける作業。デカールとはシールとは異なり、絵を転写する事である。必要な絵(マークなど)を切り、水に浸して、台紙から外し、貼りつける。今回は、東急ロゴマーク(TOKYU CORPORATION)ではなく秩父鉄道のロゴマーク、2000形の形式番号を貼りつける。番号は第1号編成にした。また、先頭車には行先を貼りつける。行先は、「三峰口」「影森」「熊谷」「羽生」の4種類から選択できる。今回は三峰口行きとした。ちなみに2000形は、羽生−三峰口間の通し運転を行う事が多かったと記憶している。デカールは細かい作業であるが根気強く続け、無事に定位置に貼り付けが完了した。
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表面保護
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デカールを使ったときは、クリアスプレーを吹きつけて、塗装と共に表面を保護する。前回40系を作ったときはクリアスプレーを使わなかったので、今回が初めての使用となる。クリアスプレーは透明なので、吹きつけても、ちゃんと塗装できたのかがわかりづらいため、気がついたら厚塗りになっていた。しかも、一部では泡がたっているところや、乾いたらボロボロ崩れ落ちてしまうところもあったりして、クリアスプレーは難しい。薄く塗る事が肝要である。
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その他・仕上げ
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今回、東急7000系に使うパイオニア台車は、京王井の頭線3000系に使う「グレー」のものは発売されているものの、東急用の「黒」は発売されていない(※作成当時)。面倒であるが、いちいち黒く塗らねばならないようである。プラスチックの材質が違うので、黒く塗った所ではすぐにはがれてしまった。これはまた厄介である。
最後に、車体に窓ガラスを接着して、床下部分に台車をはめこんで車体と組み合わせ、パンタグラフを屋根に取り付けて完成である。なんとかできあがった、という感である。どうも納得のいかない出来である。今回の失敗は次にステンレス(またはアルミ)車両を作るときに、役立つ事だろう。
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作品画像
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デハ2301
羽生側の先頭車。なぜかベンチレーターを無塗装にしてしまった。また、帯の塗装に失敗しているため、貫通扉のステップ部分にもスカイブルーが…。
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デハ2201
パンタグラフの無い中間電動車。こちらはベンチレーターも塗装したのだが…。
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デハ2101
パンタグラフ付きの中間電動車。また無塗装にしてしまったベンチレーター。動力ユニットはこの車輌に装着している。
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デハ2001
三峰口側の先頭車。ベンチレーターも塗装。ベンチレーターに塗装をするのかしないのか、どちらかにするべきであったかもしれない。
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デハ2301を除く各車の、羽生側の妻面には貫通扉(外付けの戸袋)を取り付ける。今回は厚紙を切って取りつけた。
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